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あをによし 奈良の都の 薬草曼荼羅

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柿の葉寿司

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実家のカキ(渋柿)の葉が大きくなったので、久しぶりに、柿の葉寿司を作ることにした。

まずはカキの葉を採取し、一枚一枚、丁寧に水で洗い、水分を拭き取る。
寿司飯は、米5合に対して、酒半合と水4合半弱を入れて炊く。
炊き上がったら、寿司桶にご飯を盛り、合わせ酢(砂糖と米酢と塩を適量、弱火にさっとかけたもの)をご飯にふりかけて、数分おく。そのあと、しゃもじで、ご飯を切るようにして、時々混ぜながら、団扇でパタパタとあおいで、ご飯を冷ます。
ご飯が冷めたら、塩を手につけてご飯を一口大に握る。
カキの葉に、薄切りにしたサケ(塩鮭またはスモークサーモン)と握ったご飯を乗せ、葉を包む。
押し寿司用の木箱に、寿司をきっちりと詰め、重しをして一晩押しておく。

柿の葉寿司には、塩漬にしたサバやサケ、タイなどを使うのが通常であるが、スモークサーモンを使うということは、牧山桂子著「白洲次郎・正子の食卓」から学んだ。そんなわけで、私も、柿の葉寿司にはスモークサーモンを使う。

ちなみに、最後の写真は、重しの石が見つからず、家にあったル・クルーゼの重い鍋を置いてみた。

柿の葉寿司は、初夏から夏にかけてのみずみずしい緑色の葉も美しいが、秋の紅葉した葉も、大変風情があり、四季折々の色を楽しめる。
冬は、塩漬けにしたカキの葉を使うようであるが、生の葉の方が、色は鮮やかである。

柿の葉寿司は、海がない奈良県吉野地方で、魚を腐らせないための知慧として生まれた。
カキの葉には、ビタミンCやタンニンが多く含まれている。タンニンには、殺菌効果があり、数日間の保存が可能であり、柿の葉寿司は、昔から貴重な保存食であった。

カキ、ササ、ホウノキなどは、葉っぱを料理に使える。葉っぱを使う伝統的な郷土料理を、いつまでも大切にして、伝えていきたい。

tone
by tonepedra | 2010-06-18 19:58 | 衣食住遊眠