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あをによし 奈良の都の 薬草曼荼羅

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秋の贈り物

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今日、久しぶりに砧公園での芸術療法ワークショップに参加した。
今日は爽やかな小春日和。公園は、あたたかくて穏やかな秋の陽射しに包まれていた。モミジの紅葉はまだだが、色とりどりの木々の紅葉が、陽射しにキラキラと輝いていた。

今日のお題は、公園の落ち葉や枝や木の実などを拾って、その場かぎりのアートを作ること。私は、写真のように、落ち葉とどんぐりを使って、4枚の画用紙に、『秋の贈り物』を表現してみた。

まず、左上は、落ち葉やどんぐりが入ったギフトボックス。箱の下に描いた水色は、空の色でもあり、水の色でもあり、いのちの色でもある。
左下の絵は、いろいろな色の葉を描いてみた。時々、落ち葉やどんぐりを混ぜながら。
右上の絵は、さまざまな色に紅葉した樹を描いた。これから落葉して枯れようとするいのちに対して、老化とか死とかのイメージではなく、生への喜び(再生への期待、希望)をこめて。
右下の絵は、私の大好きな「奈良三彩」の基調となる黄色と緑色を描き、その上に黄色と黄緑色の葉やどんぐりを乗せた。黄色と黄緑色が混じった黄葉は、とても綺麗だったからだ。

で、今日はこんな詩を添えてみた↓


『秋の贈り物』

秋は落葉がきれい。
緑色から黄色、赤色、オレンジ色、茶色などへと変わっていくのを見るのは楽しい。
時がたつと、人もいろいろと変わっていく。
食べるものも、着るものも、付き合う人も、趣味も、行く場所も。
でも、こころの奥底にある芯は、そう簡単には変わらないし、変えられない。
葉が落ちて、枯れてしまっても、春には再び若い芽や葉や花が生まれるように、人のこころも、何度でも花咲くことはできるはず。
これからも、いろんな花を咲かせて、いろんな色を楽しめる人生を送りたい。
そして、枯れていくいのちを大切にしたい。



花も実も終わって、葉っぱが落ちて、枝と幹と根っこだけになった木は、見かけは枯れ木だけれど、死んでいるわけではなく、春をじっと待っている。人間も、年を重ねると、見かけは老いてくるが、中身はワインが熟すように、味わい深くなってくる。
年を重ねることは、しわやしみが増えたり、カサカサと乾燥したり、動くのがしんどくなったり、物忘れがひどくなったり、嫌なこともあるけど、いいことや楽しいこともたくさんあるんだって、信じて生きていきたい。年を重ねると、こんなにキラキラ輝けるんだよって、彩り豊かに色づいた木々の葉っぱたちが、私たちにそっと教えてくれる。それが、ささやかな秋の贈り物。

tone
by tonepedra | 2011-11-14 18:31