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あをによし 奈良の都の 薬草曼荼羅

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大人の修学旅行

最近、「大人の修学旅行」と称して、学生時代に行った修学旅行の土地を訪れる人が多い。
私にとって、小学校の修学旅行は日光、中学校の修学旅行は京都と奈良だった。
あの頃は、お寺や神社や古い町並みなどの価値がわからなかった。
ただ、奈良の薬師寺の東塔だけは、素晴らしいと感じたことは覚えている。
そして、薬師寺でお土産に買った、般若心経のうちわのことも、覚えている。
たぶん、記憶の断片があったからこそ、何年も経ってから、また行きたいと思えたのだろう。

最近の学生が行く修学旅行の場所は、ディズニーランドやユニバーサルスタジオや外国だったりして、それはそれで良いのだろうけど、日本の良い歴史や文化に触れる経験が少なくて、少しお気の毒である。私は、修学旅行が京都や奈良であったことに、深く感謝している。修学旅行の貴重な思い出があったからこそ、今、こうして仏像やお寺や神社を好きになれたのだから。
大人の修学旅行に人気があるのは、子供の頃を懐かしいと思う気持ちの他に、子供の頃にわからなかった価値観や人生観を養うためなのかもしれない。

先日、駅に置いてあった東武線の情報誌「東武沿線見聞録 TOBEMARCO(トウブマルコ)」に、「春の日光 大人の修学旅行」という特集があった。
表紙の女性に見覚えがあり、誰だろうと思っていたら、「仏像ガール」さんだった。
仏像マニアのアイドル的存在である「仏像ガール」さんは、相変わらずかわいい。そして、いつも仏像やお寺を満喫されているようで、羨ましい。
「仏像ガール」さんは、日光の社寺でよく描かれている龍について、こう語っている。
「龍は寺社にとって大切な存在なんです。建物や仏像のほとんどは木造なので、火は大敵。龍は水を呼び、雨を降らす存在なので、天井に龍の絵を描いて守ってもらうという意味があるんですよ」
また、天上界に昇ることができるのは龍だけで、人々の願いを春に天上界に持っていき、秋に降りてきてくれるのだとか。それが春分の日と秋分の日で、その日にお墓参りをして、自然界や祖先に祈りや感謝の気持ちを捧げるのだそうだ。他にも、三猿や眠り猫、十二支などの動物にも、いろんな意味がこめられているらしい。そういう意味を知るということは、とても大切なことだ。

読んでいるうちに、なんだか、日光に行きたくなってきた。

tone
by tonepedra | 2010-05-08 22:00 | 神社仏閣